お気に入りだったIce Watchの竜頭(腕時計の針を動かすときに回すネジみたいなの)が壊れて、時間が合わせられなくなった。
困った。お気に入りだっただけにショックだった。購入店舗は名古屋にあるし、修理届けと修理後の引き取りとの2回の往復の交通費は金銭的に痛い。どのみち保証期間は過ぎてる。
というわけで、駅前の時計屋さんに見てもらった。僕が持ってるもうひとつの腕時計(ORIENTのやつ)も、以前修理してもらった時計屋さん。あたりまえだけど時計好きの初老のおじさんがやってる、店舗は小さいけど親切なお店。あそこなら個人のお店だし融通がきいたりしてなんとかなるんじゃないか。
「あーこれは無理ですね~」
即答だった。見せた瞬間に断られた。修理は不可能とのことだった。おじさんが言うには、SEIKOやシチズンの時計なら部品分解できるけど、Ice Watchみたいなファッション時計は、メーカーに出さなきゃ直らないらしい。というのも、こういう時計はブランド品の高級腕時計と違って、部品の一部を交換するのではなく、なかの歯車だかなんだかの機械をまるごと取り換えるから、メーカーじゃないと対応できないと。
うーん、じゃあしかたないかー。あきらめて買った直営店に行こうと決心を固めかけたところで、おじさんは追伸のひとことを言い放つ。
「でも保証期間が過ぎてるのなら、ご購入された値段の7~8割の額をとられますよ。メーカーとの送料や修理費かかかりますから」
マジか。ホンマか。7~8割なら、この時計は12,000円くらいだったから、8,000円以上かかることになる。そんなら新しいの買うわ。
途方に暮れていると、おじさんはいいことを教えてくれた。
「ひとつ、いい方法がある。たとえば、この時間の合わせられない時計が12時をさしたところで、竜頭を引っ張るんです。そうすれば、12時のまま針は動かない。そして、実際に時間が12時になったら、竜頭を元に戻す。すると12時から針はまた動き出す。これならタダです。お金もかけずに、時間を合わせられる」
おお…! なるほど。これならたしかにお金もいらない。日付が合わせられないのは難だけど、腕時計の日付ってそもそもそんなに見ないし、かまわないんじゃないか。こうなったらとことん時計として活躍してもらおうじゃないか。
…と、まあ、そんないきさつを経て、親切なおじさんに教えてもらったこのアナログきわまりたる方法で、なんとかIce Watchが現役復帰しました。やっぱ職人は知恵があるね。
ビバ、駅前の時計屋のおじさん!
グッジョブ、駅前の時計屋のおじさん!
フォーエバー・ヤング、駅前の時計屋のおじさん!
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自己紹介

- レオ
- 好きな言葉は「アイスクリーム4割引」、嫌いな言葉は「ハーゲンダッツは対象外」です。趣味はドラえもん考察。読売ジャイアンツのファン。高2のとき現代文の全国模試で1位に輝くも、数学に関しては7の段があやしいレベル。
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