桜のあと(all quartets lead to the?)/ UNISON SQUARE GARDEN

2013/11/15

感想

t f B! P L
発売日がこれほど待ち遠しいロックバンド、僕のなかではそんなに多くない。動画サイトのミュージックビデオ(short ver.)を何度くりかえし観ては、10月をテンポアップしてはやく発売日になれと思ったことか。最初に聴いたのが10月7日。午前0時からミュージックビデオのフル動画を15分間だけ公開するっていうおもしろい企画で、初めてこの「桜のあと」を聴いた。で、まぁ、あいかわらずのことではあるものの、このバンドはいつまでも突き抜けてくれるなぁ、なんぞ思ったりした。

田淵さんが自ら言っていたように、「CIDER ROAD」のあとにこれ来んのかよ的なポップ&ロック大爆発の3曲。あいかわらず田淵さんが日本語で歌詞を書くことのおもしろさを感じていることがよくわかる。フルで聴けるよろこび、それは必死に大人砲をぶっぱなしてきた田淵さんはじめスタッフのおかげもあって、とてつもなく、おおきくて、しあわせな、そんな気分。たかだか音楽なんていう娯楽品でこんな気持ちになれるんだから、うれしくってやめられない。ユニゾンどうこう以前に、音楽を好きでいた自分を褒めてあげたい。

ころがるようなメロディラインが印象的な「ノンフィクションコンパス」も、強烈にポジティブな歌詞が力強い「セク × カラ × シソンズール」も、A面の「桜のあと」も文句なし。“キック・リズムを打て”のあとにキック4つ打ちがはいってくるの聴いててとても気持ちいいですね。

おもしろいカットのライブ映像も3曲収録されてるし。田淵さんの頭のなかには、CIDER ROADのつぎにどんなスタイルでいくかの構想がすでにできてるみたいなんだけど、もしかしたらこの3曲はそのための布石かも。「マスターボリューム」「WINDOW開ける」「ため息 shooting the MOON」、ユニゾンのなかでは比較的攻撃的なナンバー。『CIDER ROAD』「桜のあと」、とまぁ、ポップ全開できたのでひょっとしたらつぎに放つべきはこういった路線かもしれないね。「さよなら第九惑星」とか「カウンターアイデンティティ」とか「セレナーデが止まらない」とかみたいな感じの。あくまで勝手な推測だよ、僕個人の。

このCDはなによりミュージックビデオに関して。ファン一体型のMVのなかではエンジョイアブルな雰囲気が最高に気持ちいいんだけど、それでいてやっぱり彼らなりの痛快でエッジーなサウンドも「これはただのMVじゃねぇな」って思わせてくれる。僕がそう思うんじゃないよ。ユニゾンが、そして撮影に参加したファンのみんなが、僕にそう思わせてくれるんだよ。

始まりから青空のしたで、ややシアンがかった白の強いカラーも、「さわやか」だとか「爽快感」だとかいう感覚をイメージのそばから助けてくれる。そこから時間の流れがしっかりと感じられるのもいいですね。

先に書いたように、ファン一体型のミュージックビデオのなかでは、なにかほかとは違うような雰囲気を流す映像。彼らのMVでは「オリオンをなぞる」がさまざまな意味でクールで大好きだったんだけど、「桜のあと」もそれとはべつのかたちで大好きなビデオになりました。

痛快愉快なサウンド、ユニークな歌詞、至極のMV、ほんとうにありがとう。こういうロックバンドを聴けるってだけで、日本に生まれた自分が大好きになる。まえにもどっかのエントリーで書いた気もするけど、「最近の音楽はダメだ。ニセモノだ」って意見を雑誌かなにかで読んだことがある。そんなはずあるか。音楽なんて廃れてない。廃れるわけないじゃん。日本にカッコいいロックバンドがどれだけいると思ってんだ。それこそ「お前がたやすく決めつけるなよバカ野郎!」だ。

田淵さんの、音源やMVのフル尺公開に対する考え、ファンへがいちばん喜ぶかたちのごほうび、まぁたしかに実質グレーゾーンには違いないけど、僕にはみんな納得できたしそれでいいと思う。それがいいと思う。「ライブは“君 VS ステージ”だ。ほかの観客なんて関係ない。君こそが楽しめ」っていう田淵さんの、UNISON SQUARE GARDENのスタンスというかスタイルというか、とにかくまわりは気にせずおのれが楽しめ論は、本人たちにとってもそうだと感じた。ほかのバンドも趣向を凝らして、工夫して、考えて、結果として発売まえに動画サイトにフル尺のMVを公開するんだったらそれはまたひとつの手段だし、僕は(きっと田淵さんも)そういうロックバンドをたくさん知ってる。みんな僕は(そして田淵さんも)大好きだ。ただユニゾンはユニゾンでそうじゃないポリシー突っ走っていくってだけのことなんだと。そういう意味では究極の自己中心主義バンド。世界は僕を中心にまわってるし、君を中心にまわってる、みたいな。丸い世界の片隅は真ん中。「ノンフィクションコンパス」がこういう意味を帯びて自分に響いてくるとはなんともまぁ。

難しいと思ったことは考えなくてもいいんだけど、どうもそういうこと考えちゃうのが性分なんでね。最後のところはあまり斟酌しなくても、だいたいごちゃごちゃって言葉で云々ならべなくても、しあわせな気持ちになれるCDであることは間違いない。「桜のあと(all quartets lead to the?)」、いままでのシングルでいちばん好きだ。だからブログに書いたってのも、まぁもちろんあるんだけど。

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好きな言葉は「アイスクリーム4割引」、嫌いな言葉は「ハーゲンダッツは対象外」です。趣味はドラえもん考察。読売ジャイアンツのファン。高2のとき現代文の全国模試で1位に輝くも、数学に関しては7の段があやしいレベル。

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