【第4回】インスタント座談会

2014/10/04

instantradio

t f B! P L
  • れお: iPadの壁紙はドラえもんです。こんにちはれおですけれども。
  • あおい: iPhoneの壁紙がドラえもんです。あおいですこんにちは。
  • れお: いやーーーーーーハァーーーーーー!!
  • あおい: テンションあがりすぎだろ。
  • れお: いやいやいやどうよ、この時差。
  • あおい: ね。だいぶ時間経っちゃったね。
  • れお: 映画『STAND BY ME ドラえもん』ね。観たよね。
  • あおい: いっしょに行ったわけじゃないんだけどね。笑
  • れお: そう、いっしょに行ったわけではない! あおいくんいま東京のほうにいるからさ。いっしょには観れなかったんだけどさ。
  • あおい: そうなんだよね。でもこうやってようやく感想をぶつけ合う場所を設けられたと。
  • れお: もうねー、DVD化が待ちきれないわけですよ、我々としては。
  • あおい: あっはっは。そうそう、最初はDVDとBlu-rayがパッケージ販売されたときにやろうって言ってたんだよね。
  • れお: 待ちきれないわけですよ。
  • あおい: まぁまぁ説明から入ろうよ。毎年、春にやっている映画ドラえもんシリーズだけども、それを今回、夏にやると。
  • れお: しかも3DCGですと?
  • あおい: これは観にいかないわけにはいかない。というわけで、Let me go to 映画館。
  • れお: そう、あくまでLet's goではない。
  • あおい: そこの説明までいるの!? まぁ別々に観に行ったわけだからそうなんだけどさ。
  • れお: まぁまぁ説明を続けてくださいよ。
  • あおい: あ、はい。とはいえなにやら、どうもこの映画は例年やっている映画ドラえもんシリーズと同列ではなく、外から藤子プロに打診があった? のかな? みたいな感じで、脚本監督や制作スタッフは例年とは異なると。もちろん声優陣は通常どおりのドラえもんファミリー。
  • れお: で、感想をば。
  • あおい: テンポ早ぇな。まず、これをCGでやる必要があったのかどうか、というところがおおきなポイントだと思う。
  • れお: 個人的には、大成功。
  • あおい: 同感。ドラえもんの公式体重設定、じつは130kgくらいあるんだよね。
  • れお: そこなんだよねー。アニメだとそのずんぐりむっくり感がどうしても表現できない。ドラえもんの質感や立体感を演出するのに、3DCGという手法をとったことはかなり思い切りのいい決断だったと思う。キレイなんてもんじゃないCGの美しさがあったね。
  • あおい: で、じっさいCGのドラえもんはどうだったかというと、これがもうサイコー。アニメでは伝わりきらなかった重量感が存分に伝わってくる。
  • れお: ホントだよもー。のび太の机の引き出しから出てくるのにもあたま引っかかってひと苦労みたいなさ。
  • あおい: あっはっは。ドラえもんの頭部の球体の感じとかね。またほら、ドラえもんってロボットだから、おそらく金属でできているのであろうその素材に周りの環境や事物が映りこむという、これぞCG! といった演出は、随所にあったよね。
  • れお: そう、そのこまかい描写がとにかくすごいのだよ。ドラえもんの頭部にかぎらず、ドラえもんの首元についている鈴とか、赤い鼻のテカりぐあいとか、あとは日常設計にあるガラスとかへの、反射ぐあいや映りこみぐあいが、めちゃくちゃ稠密に描かれてる。
  • あおい: あと影の揺れかたとか、カーテンのヒラヒラ感とかね。2Dのアニメーションでは、ぜったいにここまでの極致にはいたらない。
  • れお: そういう細部まで綿密につくりこまれた映画であったのであるよ。
  • あおい: これストーリーの説明とか要るの?
  • れお: ストーリーの説明はねー、要りますねー。
  • あおい: 要るんだ。あ、じゃあ、僕から説明させてもらいますと。ストーリーはというと、原作にあった物語を七つ、ピックアップしてつなげられた構成になっている。有名な作品ばかりで、ドラえもんがのび太のもとにやってくる第一話「未来の国からはるばると」をはじめ、のび太としずかちゃんの結婚にまつわる「雪山のロマンス」「のび太の結婚前夜」、またドラえもんとの別れを描く「さようならドラえもん」「帰ってきたドラえもん」、それから「たまごのなかのしずちゃん」「しずちゃんさようなら」。
  • れお: これさ、最初この七話を聞いたときどう思った?
  • あおい: あ、やっぱそこ掘り下げる? 僕は「のび太の結婚前夜」と「帰ってきたドラえもん」を同時にストーリーに組み込むと、まちがいなく“ドラえもん名作選”みたいな感じになると思った。
  • れお: ね。その感じね。ドラえもんベストコンピレーションというか、フツウに考えたら物語のまとまりがなくなるよね。
  • あおい: そこで設定されたのが、「成し遂げプログラム」というもの。原作にもない、この映画だけのオリジナル要素。
  • れお: これはねー、英断ですよ。
  • あおい: なにかっていうと、のび太のひひ孫のセワシくんが、「のび太をしあわせにするまで未来に帰ってこれない」というプログラムをドラえもんに設定するんだよね。
  • れお: このさ、物語の中核をになう大事な要素が、ドラえもんの“内側”にデフォルトとしてインプットされてるのって、新鮮だったよね。
  • あおい: そうなんだよ! しかもドラえもんも、セワシくんが「あとで帰りたくないなんて言ってもダメだぞ〜?」って言ったのに対して「そんなことあるもんか!」って吐き捨てたんだよね。
  • れお: ドラえもん、もうこの時点で不本意の感じ満々。
  • あおい: CGのはなしにもどって悪いんだけどさ、藤子先生が思い描いていた未来の世界と、いまの僕らが想像する未来の世界って、かなりギャップがあると思うんだよね。
  • れお: それはある。だって80年代にはニンテンドー3DSとかタブレット・スマートフォンとかなんて想像し得なかったもん。21世紀にさしかかったころに生きる僕らのモダン性と、藤子先生がかつて想像した未来性がうまく融けあってるね。
  • あおい: うん、かなりそれに近い想像力を藤子先生は持ってたんだよなぁ。
  • れお: ニンテンドー3DSってじつはそれに酷似した端末をスネ夫が持ってたりしたし。
  • あおい: ほんとそれなー。でもタイムマシンがタッチパネル式だったところとか、かなり21世紀風にとらえた未来のひみつ道具だよね。
  • れお: あとラストシーンに出てくる「USO800(ウソエイトオーオー)」ってひみつ道具さ、取扱説明書が紙じゃなくてポリゴンみたいにヴィーンって浮きあがる演出だったよね。ああいうの、藤子先生が思い描いていた22世紀の道具を、現代のテクノロジーを混ぜてより具体的に近づけたと思うんだよ。これは漫画やアニメじゃできないよね。
  • あおい: ひみつ道具もこまかい演出あったよね。「ハッスルねじまき」って、装着してからいちどガチャンと押しこんでからねじをまわすんだなーとか。たしかに、使うことを想像すると、現代的に考えれば理にかなってる設定だよね。
  • れお: ガリバートンネルが起毛素材だったのも意外でおもしろかったよ、僕は。
  • あおい: あっはっは、れおくんガリバートンネル好きだもんねー。
  • れお: 主題歌がね〜、またいいんだよね〜。
  • あおい: 秦基博さんね! あれはよかった。歌詞もメロディもドラマ映画の主題歌っぽくありつつも、あくまでアニソン寄りにならないポップミュージック。
  • れお: 俺、予告編で十回以上は泣いたもん。
  • あおい: me, too.
  • れお: このね、秦くんの歌って、たとえば河村隆一さんとか吉田美和さんとかみたいな、圧倒的な声量で前へ前へと魅了する歌じゃなくて、秦くん自身のなかで気持ちを昇華して響かすんだよね。
  • あおい: お芝居やってる人みたいな歌ではないね、たしかに。声をぶつけてくる人とは対照的。言葉を通してではなくて、心に直接とどく歌だね。
  • れお: 声そのものはやわらかく包みこむような包容力があるのに、気持ちはストレートに伝わる。これもシンガーとしてのすばらしい在りかたのひとつだよね。よかった、同感してくれて。笑""
  • あおい: この歌で泣いてたもんね、予告編では。
  • れお: たださ、泣いたで思い出したんだけど、この映画のすごいところって、原作の物語性に頼らずに泣けるって部分が少なからずあると思うわ。
  • あおい: わかる! そりゃあ感動作を寄せ集めたんだから泣けるよ、って言われてもおかしくないけど、そこに依存せずとも物語として成り立ってるもんね。
  • れお: 出木杉くんとジャイ子がちゃんと役割をこなしてるのもポイント高いしね。
  • あおい: そう、出木杉くんとジャイ子って、劇場版には登場しないだけで、じつはのび太の未来におおきく関わる重要人物なんだよね。
  • れお: ほんとそうで、のび太の未来にかぎって言えばジャイアンとスネ夫よりも重要キャラだよ。出木杉くんという完璧な存在があってこそ、ドラえもんに「未来は変わるんだ。それは、かならずしもいい方向とはかぎらない」と言わしめる説得力があって、その結果がジャイ子との結婚なんだよね。
  • あおい: 出木杉くんがしずかちゃんに言った「こんな道具に頼って君の心を動かすのは嫌なんだよ」ってセリフは、胸に迫るものがあるし。
  • れお: ジャイ子と結婚する運命が変わるからこそ、のび太の結婚前夜でジャイアン宅でジャイ子がのび太に言った「しずかさんを泣かせでもしたら、わたしのペンが黙ってないわよ」のセリフがグッとくるんだよね。
  • あおい: そういった意味で、出木杉くんとジャイ子のフィーチャリングもふくめて、「ドラえもん好きなひとがつくったドラえもん」って感じだったなぁ。
  • れお: 登場人物でいえば、まぁこれ僕は毎年「薄っぺらい感想言うなぁ」って思うんだけど、“ジャイアン映画だといいヤツ論”ってあるじゃん?
  • あおい: あーそれね。たしかに薄いね。
  • れお: あれってさ、ジャイアンに対する最も甚だしき誤解に基づいた暴論だと思うんだよね。
  • あおい: 暴論っていうか。笑 たしかに誤解ではあるね。
  • れお: ジャイアンってさ、たしかに日ごろからのび太やスネ夫に暴力をふるってるけど、それって、自分のテリトリーの町では常に権力を示す行為なんだよね。
  • あおい: うんうん。隣町のガキ大将にからまれたのび太を助太刀してることからも、そうだね。
  • れお: それが映画だと、自分の町じゃなくって、宇宙だったり、海底だったり、魔境だったり、敵のテリトリーに入るから、日ごろから示しているその暴力でもって、心の友を守りとおしてみせる心意気。
  • あおい: それがガキ大将としてのジャイアンだよね。あ、なにが言いたいかわかった。笑
  • れお: そうなんです。今回の『STAND BY ME ドラえもん』は、どこにも冒険せずに、つねにジャイアンのテリトリーである町のなかで物語が進んでいく。
  • あおい: つまり、「ジャイアン、映画だけどいいヤツじゃなかったよね」って言ってる人に対して、反論したいと?
  • れお: まえもここで話したと思うけど、ジャイアンは最初っからいいヤツなんだよ!! って、声を大にして言いたい。
  • あおい: あははー。そういう意味では、ドラえもんは冒険しなくても泣ける!という事実ね。
  • れお: そう! それを打ち出したことはおおきいなって。パンフレット読んだんだけど、もうね、監督や制作スタッフや、主題歌をうたった秦基博さんまで、インタビューのひとこと目には「子どものころからドラえもんが好きでした」って言ってるんだよね。ホントにファンがつくった作品だよね。
  • あおい: 逆にさ、なにか気になった点とかある? イマイチうなずけなかったところとか。
  • れお: 気になった点ねー、後半の脚本の駆け足な感じかなぁ。
  • あおい: あ、それは僕も思った。結婚前夜までは見事なつなげかただったよね。はしょるとこはきちんとカットして、物語のプロット的に必要な部分だけ抜きとってつなげたみたいな。
  • れお: 有名な話だから言ってもいいと思うんだけど、ジャイアンとのび太がケンカするじゃん。あのシーンあたりとか、ちょっと時間内におさめようとして駆け足だったかなぁ、って思った。なんか、「これじゃなんでジャイアンがのび太に『まいった』って言ったのかわかんないじゃん」って。
  • あおい: あー。あれアニメだと、マジのび太必死じゃん!って泣けるんだけどね。そこはある。「帰ってきたドラえもん」までの脚本はちょっと急ぎ気味だったね。まぁ子ども向け映画だから時間尺も決まってくるんだろうけどさ。
  • れお: そうだろうけど、いちばん最初に成し遂げプログラムでドラえもんが葛藤する伏線はってあるのに、終盤でドラえもんが「帰りたくないけど帰らなくちゃ」って気持ちを衝突させるシーンがあんまりなかったような。気になったのそこくらいかなー。あおいくんは?
  • あおい: 僕ねー、「雪山のロマンス」のときに大人になったのび太の声を俳優の妻夫木聡さんが演じてたよね。あれちょい違和感。
  • れお: TOYOTAのCMでのび太役で出演してるもんね。アレでしょ、「スネ夫やしずかちゃんの声は子どものころと変わってないのに、なんでのび太だけ声変わりしてるんだ?」でしょ?
  • あおい: そう。僕もそこだけかなぁ。気になったの。
  • れお: あれさ、大人になったのび太と子どもののび太が直接会話するやりとりがあったじゃん? だからだと思うよ。スネ夫たちは大人になっても本人どうしで会話してないから。
  • あおい: あー、そういうこと? でもだったらTOYOTAのCM出てる人みんなキャスティングしてもよかったんじゃない?
  • れお: まぁなー。そこは大人の事情とかも絡んでるだろうからなんとも言えないけど。のび太だけのび太どうしの会話があったからじゃないのかなぁ、やっぱり。
  • あおい: あとなんか気づいた?
  • れお: んー、未来のジャイアン宅!
  • あおい: ジャイアン宅?
  • れお: そう。建て替えられてなかったんだよ。ジャイアンの家は20世紀のままだったの。おぼえてる?
  • あおい: あー、あー! いまわかった。和式だったよね。
  • れお: こまかくない?
  • あおい: こまかい。笑 それはよく見てる。
  • れお: 原作至上主義のひとたちも納得できる作品だよね。「こんなの俺たちのドラえもんじゃねぇ!」っていう感想をもつひとはいないと思うなー。
  • あおい: いやーまぁ、そうだけどさ、逆にその原作至上主義のひととしては、いちおう“知ってる話”なんだよね。
  • れお: んーそうとも言える。でもさ、これ春にやってるドラえもんとはべつの路線で、「日常」をテーマにしてこれからもCGでやっていく可能性はなきにしもあらずだと思わん?
  • あおい: ジャイアンがいいヤツじゃない筋の話ね。笑
  • れお: そうそう。今回さ、全日本に「ドラえもんは冒険しなくても泣ける!」って提示したわけじゃん?
  • あおい: あー!! 日常をテーマにこれからオリジナル作品としてやっていくのもアリっちゃアリだよね!
  • れお: アリっちゃアリなんだよ。
  • あおい: それおもしろいかも。大冒険じゃないドラえもん。
  • れお: たとえば映画ドラえもん「のび太と鉄人兵団」では、けっきょくあののび太のママでさえ、とうとう物語に絡むことなく終わったわけだし。映画ドラえもんっていうのはのび太たちの町の外の世界か、あるいはパラレルワールドか、過去か未来か、っていう舞台でやってきてるわけで。
  • あおい: その舞台を、のび太たちの町にして、逆にやっていくのも手だね。
  • れお: だよね!? 今回はあくまで原作をあつかってごあいさつ的な感じで、次作から打ち出してくるのも興味あるんだよなぁ。
  • あおい: シリーズ化かぁ。それもいいかもね。
  • れお: まぁこのシリーズ化のはなしは、ほかのひとが言ってたのをウケウリでしゃべったんだけども。
  • あおい: なんやそれ。笑
  • れお: とにかくそんな期待もその後にのこしつつ、今回はこのへんで。
  • あおい: はい、ありがとうございました、ということで。
  • れお: ありがとうございました。また次回のインスタント座談会をおたのしみに。
  • あおい: また呼んでね〜。

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好きな言葉は「アイスクリーム4割引」、嫌いな言葉は「ハーゲンダッツは対象外」です。趣味はドラえもん考察。読売ジャイアンツのファン。高2のとき現代文の全国模試で1位に輝くも、数学に関しては7の段があやしいレベル。

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