GO

2015/04/17

essays

t f B! P L
しばし足をとめて、そのサインに刮眼した。歩行者用の白線も引かれている車道である。小学校の東側にあたる道路で、近くには「スクールゾーン」と書かれている。幼稚園児や小学生の通園・通学路として市が規定していることがわかる。そこに“GO”である。

いや、行くけどさ。もちろん行くんだけどさ。GOって言われなくても僕は我が道を邁進するんだけどさ。GOて、オイ。通学路に指定された道なら、子どもが興奮するような言葉は不適切ではないのか?

しかも、刮眼したからには思いをめぐらすのだが、この“GO”の指示(?)、確実にフリーハンドで書かれている。「スクールゾーン」のように、定められたあの読みづらいフォントではなく、白いスプレーでフリーハンドで書いてある。白線や道路標示のような固い塗料でもない。スプレーである。そんなことどうでもいいから行こう、という犬の目線は見て見ぬフリである。

もしや、サービスパネルか⁉︎

マリオカートとかで、通過する際にそこを踏めばスピードアップするみたいな、サービスパネルではないか? そう思った僕は、はやく進もうぜと目で訴える犬を無視して、周囲にだれもいないのを確認しつつ、その“GO”と印字された部分に飛び乗った。

イメージとしては、飛び乗る、からの、トランポリンの要領で前方へ勢いよくびょーんとジャンプ、である。もういちど言うがだれもいないのを確認したので、すこし膝を低くかがんでそれっぽい雰囲気を出しつつ、ぴょん、と飛び乗った。

あたりまえだが、なにも起こらない。

なにをやっているんだオマエは、という犬の目線がザクリと刺さる。唯一の目撃者にあきれられたので、僕は不服に思いながら犬の散歩を続行した。

せめて“GO AHEAD”と書いてくれなければ、僕のようにスピードアップやジャンピングフライを試みる者が出てきてしまう。まぎらわしい。じつにまぎらわしい。童心をよくわかっている巧妙なトラップだった。

このブログを検索

自己紹介

自分の写真
好きな言葉は「アイスクリーム4割引」、嫌いな言葉は「ハーゲンダッツは対象外」です。趣味はドラえもん考察。読売ジャイアンツのファン。高2のとき現代文の全国模試で1位に輝くも、数学に関しては7の段があやしいレベル。

お問い合わせ

名前

メール *

メッセージ *

QooQ