遣隋使パーセンテージ

2015/07/27

essays

t f B! P L
「遣隋使、実直に言ってムリくない?」

そのひとことから議論ははじまった。

607年、聖徳太子の摂政権限でその司令が小野妹子らに厳命されたのは、日本人ならご存じだろう。しかしよく考えろ。その人事担当者が聖徳太子だったのかどうか知らないが(そもそも太子が実在したかもいま知らないらしいが)、それは人命にかかわる大仕事だぞ?

ここで我が友人ら数名が義務教育で習った知識をふりしぼってさまざまな意見を交わすこととなった。できたんじゃね? いや、ムリだろ。なんで? なんでってそりゃあ…。史上に残ってるんだぞ…etc.

さぁその友人らの紹介は省いて白熱した議論をご覧いただこう。

「当時はナビもコンパスもない。航海図はあっただろうが、はたして信用できたものかどうか知ったこっちゃない。ハッキリ言って無理ゲーすぎる。小野妹子はひょっとしたら罪人だったんじゃないか?」
「太陽と北極星の位置で方位くらい確認できるだろ」
「偏西風はどうだ? アレは把握しとかないと、当時の技術で作る船なんかすぐオジャンだろ」
「ほら見ろ、そんな生死にかかわる仕事を偉い役人に任せるわけがない」
「でもさ、仮に中国大陸まで行けたとして、偉いひとじゃなきゃ学ぶ価値がなくない?」
「むぅ…。でもさ、無謀すぎない? 役に立つ偉いひとを船旅に出すって。超ハイリスク・普通リターンだよ」
「普通リターンっておまえ、妹子に謝れ。菓子折もって土下座しろ」
「ちょっと待て。よくよく考えて、弥生時代から親魏倭王の称号を卑弥呼はもらってたぞ?」
「そっか、その時代から中国大陸へは行ってたから、偏西風の時期くらい把握してたかもな」
「遣唐使は沿岸航法だったって言われてるけど、遣隋使はどうだったんだろ」
「隋の時代はまだ朝鮮半島と友好的だったから沿岸航法できたはずだ!」
「沿岸航法ってなに?」
「沿岸を航海するんだよ。陸に沿ってはしるから、方角を見失わずに済む」
「へぇ。でも朝鮮半島まで行くのもそうとうムリがない? 対馬海峡でもうムリじゃない?」
「いやぁ、やっぱ小野妹子たちはなにか悪いことしたひとたちなのかもな」
「罪を償う証しとしてその船旅を承諾したかもしれん」
「あー! 学んできますから帰国したら無罪にして、みたいな?」
「そうそう。でも歴史上もどってきてるみたいだけど、かなりの確率で死者は出てるよな」

そして、最後に友人のひとりが論決として締めたのは、この言葉だった。

「まさに、航海処刑だな」

おあとがよろしいようで。

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好きな言葉は「アイスクリーム4割引」、嫌いな言葉は「ハーゲンダッツは対象外」です。趣味はドラえもん考察。読売ジャイアンツのファン。高2のとき現代文の全国模試で1位に輝くも、数学に関しては7の段があやしいレベル。

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