SUMMERDELICS その2

2017/07/18

music

t f B! P L


しゃべりたいことがたくさんあるのだよ、あゝムーチョ。

これについて書くのは今月で二度目になるけどもっかい言うわ。GLAYの、7月12日のGLAYのアルバム『SUMMERDELICS』発売、おめでとう、ほんとうにおめでとう。買ったよ、買った。そして一週間が経ったよ。

この一週間、馬鹿のひとつ憶えのようにこのアルバムばっか聴いて、やっぱり先週に書いた聴くまえの心境とはまたべつのところでしゃべりたい気持ちがフツフツと血湧き肉躍るので、自分への備忘録みたいな意味合いも兼ねたうえでここからさきに吐き溜めておきます。先週のとあわせて今週もしゃべり散らすよアーユーレディ? 今日は長いよ?

第一印象、って言ってもアルバム一枚を最後まで聴いたときの第一印象なんて突き詰めてしまえば「最高」なわけで、なに言おうとちっぽけなモンには相違ないんだが、数ありながらも『G4』の流れをものすごく汲んでいると感じた。HISASHIとTAKUROが4曲ずつ、TERUとJIROが3曲ずつ。「この夏、4人の個性が爆発する!」と謳われたアルバムにとってかぎりなく最適なソングライターバランスである。

おのおの言いたいことが色々様々あったんだろうな。ソロも始まったTAKUROは、なにかこうGLAYらしいパブリックイメージの払底を図るなかで、That's GLAY!!なポップネスのなかにマジかよっていう複雑なリフだったりフレーズだったりで、渋いというか成熟というか。GLAYのコンポーザーじゃなくって、GLAYのギタリストとしての立居振舞、自己顕示欲がすごい出てる。

JIROはTHE PREDATORSでやっているようなオルタナ流れのパンクの系譜を含んだ曲もやりたいっていう明確な意図が見えた。今回なんと作詞をなさっている。いままでは「自分の書いた歌詞がステージでうたわれると照れる」みたいなシャイで照れ屋で自分のメッセージを上手に歌に乗せなくてって理由で、作曲はしても作詞はTAKUROに長いこと一任していたはずである。もともとプレイ面ではあのギターさながらのピッキングでわかるように激しく自分を前面へ押し出すひとではあるが、今回はメンタル的なステップアップらしい一面が見れて、僕がなに言える立場にないものの「進んだんだね」って言ってあげたくなる。

TERUはソングライティングもとても精進してきただろうけど、やっぱ「歌」だ。歌って表現への苦労苦心、試行錯誤が聴いただけでわかる。だれに求められてるのか知らないけど、ひょっとしたらTERU自身が求めてるのかもな。よくこれまで培ってきた「GLAYのTERU」って20年モノの商売道具を壊す決断をされたなと。「TERUがうたえばなんだってGLAYだよ〜」ってもう言わせない気だな、さては。

HISASHIの自由な立ち回りは言うまでもない。一曲目が太鼓の達人ってなんだよ。ふざけんなHISASHI、もっとふざけろよ。でも、そういう遊び心だったり冒険心っていうのは、「GLAYっぽい曲はTAKUROが書いてくれるから」って信頼に裏打ちされてるようで、仲良いんだなっていう感じするよありがとう最高だよ。ここまでGLAYを連れてきてくれたTAKUROへの感謝もあるし、GLAYをどこまで連れていくんだろうっていうHISASHIへの期待も持てた。

アルバムの一曲目を「シン・ゾンビ」が飾ることに際しそこに相対する感情や心境を的確にあらわす気の利いたひとことがあれば是非おしえてもらいたいのだけど、それくらい言葉が見つからない。もともと前作『MUSIC LIFE』ごろからの約2年半という歳月が「GLAYのHISASHI」にとってどれだけ密に作曲と向き合う期間であったかは想像に難くなくて。蒼井エイルちゃんや遠藤ゆりかちゃんへの曲提供、アニメ「クロムクロ」へのタイアップ「デストピア / 超音速デスティニー」、そういうGLAY内外での活動がこういうかたちで反映されるとは思ってなかったけど、結果として彼が出した太鼓の達人という最終審判はかならず肯定されるべきだと思う。ニコニコ超会議やネットへの「弾いてみた」投稿みたいに、インターネットやサブカルチャーとGLAYを結合させるのは反論異論なくHISASHIの役割ってモンでしょ。でもライブでは歌い出し間違えないでね!

それから、シングルコイルのテレキャスっぽいジャキジャキしたバッキングもそうだけど、HISASHIのフレーズってぜったい“ヌケ”る。TAKUROがレスポールらしい生々しいオールドテイストなギター弾くうえでTERUがそこに歌を乗せる、ってなかで、法の穴をかいくぐるようにメロディがあきらかにヌケてくる。たいしてTAKUROも、基本ブルージーでダーティなんだけど、すごくいいところでディミニッシュ入れたりして、おたがいギタリストとしての立ち位置をそれぞれ持ってて。ギターパートはまったく違うのに、調和性がよくって、2人の音が混ざってひとつのトーンとして聴こえてくるこの心地。GLAYじゃなきゃできねーわ。

JIROも、『MUSIC LIFE』からあきらかにベースプレイが変わったなって思う。もちろん佐久間正英と亀田誠治、偉大なプロデューサーが2人ともベーシストだったって背景もあるんだろうけど、それだけじゃない。ハイポジションでのフレーズがものすごく増えてて、GLAYのメンバーとして弾いてるというより、ミュージシャンっていう全員一律の基準線の上で前に出たがってる。とてもいい欲だ。「もっと派手にいこうよ!」っていう亀田誠治の引き出しかたが上手なんだろうな。

個人的に『GUILTY(2013)』『MUSIC LIFE(2014)』を経ての『SUMMERDELICS(2017)』は出るべくして出てきたなって印象で。それはさっき言ったように、GLAYのイメージを真っ向から変えたいって気持ちがあるから。乱暴に言えばイメージを壊すか崩すか、なんにせよ20年かけて積みあげたGLAYを変える「こんなだっけ?」ってインパクトは一朝一夕でできあがるモノではないから、ほんとうに五カ年計画ですよマジで。良きか悪しきか「GLAYといえばTAKUROの曲でしょ」というイメージがすっかり定着してからサポートしてくれる亀田誠治は、ピエール中野や澤田小夜子みたいな起用にも積極的なミックスをしてくれたり、メンバーの冒険心にも耳を傾けてくれている。手腕ですね手腕。

幸か不幸か有象無象が氾濫する現代のJ-POPにおいて、「コレのどこがええの?」「なにがおもろいの?」「なんでこんな曲かいたん?」ってのがすべてまかり通ってしまうのは事実で。だからそれにトライする心にはとても勇気がいる。とはいえGLAYっていうキャリアにそこまでする必要があるのか?って問いには間違いなくNOだ。そんなことしなくってもこのひとたち生活できる保証くらいあんだろ。

っていうなかで、だ。単純にそこに挑戦心を持ってる40半ばのおじさんたちにスゴいねって言ってあげるのはとても簡単なのだけど、なんだかダサいしそれにサムい。だからあえてこういうむずかしい言いかたをするけども……。

キャリアを重ねていくうえで、初々しさや瑞々しさ、若々しいフレッシュな感じを、一定の割合で保っていくのはとてもむずかしいことで。それと同時に、自分のなかでのマンネリや、音楽をはじめたときのルーツミュージックとの折り合いもつけなきゃいけないわけで。一度にぜんぶ欲張ったらしわ寄せも来るし、あたま打ちも来る。

ってことは、かならずしも「良い曲」っていうのがバンドの将来を決めるのではなくて、バンドのカラーや個性をしっかりと世のなかに提示する(それも自己満足ではなく評価や感想を得たうえで)っていう通過儀礼を済ませないといけない。GLAYもおなじ。そりゃもちろんプロだし技術は高いけど、そこに甘んじて小手先でつくるGLAYらしい良い曲が評価の目に映るときは「90年代のつまらない再生だな」って言われるだろうなって思うのだ。そしていまのGLAY、『SUMMERDELICS』をリリースしたいまのGLAYはというと、ずっと歌を書いてきたTAKUROというフィルターを取っ払って、ほかのメンバーが書く歌にGLAYという看板を背負わせようとしてる。その重圧や覚悟とともに書く歌が「良い曲」であること、それはGLAYっていうバンドがほんとうの意味で世のなかに浸透した証明だと思う。

TERUが掲げた「ベネチアでライブをする」っていう夢が、吉か凶か幸か不幸か良きか悪しきかなんて10年経ってみないとわからんですよ。でも、これまでL'Arc〜en〜CielやLUNA SEAみたいに同期のバンドがワールドワイドに展開する姿勢をチラつかせてたなか、日本のファンとの距離をちぢめようと一生懸命にうたってきたGLAYが、もしまた変わっていくきっかけのなにかひとつとして、ベネチアでのファンクラブイベントがあるんだとしたなら、それはとても素敵なことだと思うし、僕らは応援しなきゃいけないと思う。それがたとえどう転んでも、たとえ彼らの出した結論が結果とは呼べなかったとしても、そこに惚れてしまった僕らのするべきことはやっぱり声を返してあげることだ。

長々と書いて、「ようは変わり続けようとするベテランってスゴいんだろ?」って言われてもしかたないくらいの滅裂な言葉でまとめたけど、すくなくともいま、僕はそんなGLAYがだいすきだ。とめどない気持ちは絶え間なくそそぐ愛の名のように走りだしたら止まらないので、いいかげん寝る。ずっとGLAY応援しようね。

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好きな言葉は「アイスクリーム4割引」、嫌いな言葉は「ハーゲンダッツは対象外」です。趣味はドラえもん考察。読売ジャイアンツのファン。高2のとき現代文の全国模試で1位に輝くも、数学に関しては7の段があやしいレベル。

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