大地震か!?と思って目をさますと、ただの脚の痙攣だった。れおですけれども。
個人的主観で考える「失くしたものが見つかりやすい場所」のひとつに【過去の自分が「失くさないように特別な場所にしまっておこう」と決めて放り込んだ、なんの伏線も張られていない引き出し】がある。
個人的主観で考える「失くしたものが見つかりやすい場所」のひとつに【過去の自分が「失くさないように特別な場所にしまっておこう」と決めて放り込んだ、なんの伏線も張られていない引き出し】がある。
僕の部屋に開けない引き出しがあった。そこには普段から必要なものはなにも入れてないし、そんなものはなにも入ってないのもわかっているからだ。先日、掃除のつもりで久方ぶりにその引き出しを開けたら、ジュラルミンケースを模したちいさなアルミの缶箱が入っていた。
引き出しのなかに入っていたのはそれだけだった。なにか大事なひとからの手紙とか、むかし恋人にもらったけど後ろめたくて捨てられなかった財布とか、小学生のころダレン・シャンに憧れてつけていた秘密の日記帳とか、あるいは現金20万円とか、そういったものをこれっぽっちも期待しなかったといえばオオカミ少年もびっくらこいた大嘘になるが、A4サイズのクリアファイルが縦にも横にも余裕を持ってすっぽり入る引き出しには、ジュラルミンケース風の缶箱がコトンとひとつ鎮座しているだけだった。
ジュラルミンケースの缶箱はFrancfrancに売っていそうな外観で、百円ショップで買ってきたような安っぽさもなく、かといって1億円を収めるおおいなる風格があるわけでもなく、なんでこんなものを買ったんだろうという一抹の疑念を無駄遣いに馳せつつ、とりあえず缶箱の周りと引き出しのなかにクイックルワイパーをかけておき、あとで開けてみることにした。目的は掃除なのだ。
しかし、なかになにが入っているかは知らんがこの見かけは立派な缶箱、矢も盾もたまらずどうしても中身が知りたくなり、クイックルワイパーとダイソンの掃除機と雑巾を使いっぱなしのまま開封式をすることにした。
が、しかし。
ジュラルミンケースを模したデザインのこの缶箱には、よくみると3桁の数字で錠がかかっていた。ユーラシア・トランクとか自転車の鍵でよく見かける、ダイアル式の錠だった。なにそれ。どんだけ重要機密事項が収納されているんだよ、Francfrancに。
とりあえず、3桁の数字でまっさきに思いつくものとして、自分の誕生日に合わせてみた。「620」に数字をチューニングし、錠を引く。開いた。
……え、開いた!?
なんとパスコードは自分の誕生日だった。いや、安直すぎるだろう! まだあと数パターンの3桁の数字を心当たりとして用意しておいたのに、あっさり開いてしまった。これでは錠として機能してないも同義である。
気になる中身なんだが、そこには一枚のCDが入っていた。CDといっても、コピー用のCD-Rで、ケースも透明。当然ながら歌詞カードなんて気の利いたものはない。ただの白い円盤である。なんだこれ、なんのCDだ。
ここでひとつ問題がある。僕のMacの外付けディスクドライブは現在目下故障中で、PCに取り込めない。オーディオはリビングにあるからひとりで聴くのはむずかしい。すかさず「CD 中身 肉眼 確認方法」でググってみるが、それらしい方法が出てこない。
謎は迷宮に入っていった。ミステリーのはじまりだ。どなたかCDの中身を肉眼で確認する方法、もしくはMac対応の外付けディスクドライブをゆずってくれるか、貸してくれるかたがいれば、メールください。
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