THE ドラえもん展 2018 Nagoya がっつり感想

2018/10/13

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………!!!

ついについに、観てきたぜ…! もうさきに話すことは一切ない。気になった作品、怒涛の備忘録だ!






展示室に入ると村上隆さんの作品がお出迎えしてくれる。よく見ると鉄人兵団のモチーフもあってとても印象的。平成生まれの僕は「空き地の土管」というものに縁のない外遊びをしていたけど、ドラえもんのおかげか、「空き地の土管」がれっきとノスタルジーになっている不思議。






これも村上さん。1970年代の初夏、現代としてモダンな感じを削いだ結果、子どものころの素直な映像として浮かぶ。これもノスタルジックだ。






タッチは2005年以降の新ドラ。しずかちゃんがかわいい。重力と無重力のなかに同居する日常と非日常。大人になるまで身近に感じてきた、日常を闊歩するサッカーボールやハサミや消しゴムも、無重力になったら非日常になるのかと思うとワクワクする。






会田誠さんの「留守模様で描くしずかちゃん」。タイトルの「キセイノセイキ」を脳内で漢字に直訳すると「規制の世紀」。アーティストにとっての言論の自由や表現の自由がなにかと規制される21世紀への皮肉を「性器」とかけて表現したんだろうか…。空気で描いたしずかちゃんと、21世紀の性器への規制空気感。茶化しで一石を投じた個人的には粋な作品。






福田美蘭さん。レンブラントの「パレットを持つ自画像」の円弧をめぐって、帰来さまざまな解釈で試みたものを、「ひみつ道具を出そうとしているドラえもんの手」に重ね合わせて講釈した作品。厳かな絵画に幽霊のごとくコメディチックに映る半透明のドラえもんは、「ほんやくコンニャク」「タケコプター」みたいなドラえもんの駄洒落的ナンセンスギャグのように見せている。






こちらは同作者「波上仙人図」。天外突飛なモチーフとして描かれる象徴としての仙人は、まるまるドラえもんとリンクしている。異世界への扉を隔てたうえで、世俗の日常文化とリアルタイムで向き合ってきたドラえもんは、まさしく仙人ってことか。ダブルイメージングで「談笑する仙人」と「波上を渡るドラえもん」を重ねていて、着想がおもしろいなと思った。






みんなが知ってるドラえもん、「まる描いてちょん、まる描いてちょん」のフォルムは、描いてみてと言われたら意外とむずかしい。そして、それを文芸性として昇華しようと思うと、数々の私的な思い出や愛着が重なってきてなおさらイメージがわかない。70年生まれの作者・町田久美さんにとって、白くなるほどの年月と時空を渡り歩いたドラえもんなんだな。






のび太やしずかちゃんが当然として存在する舞台、ジャイアンとスネ夫があたりまえに飛躍する劇場、そうやって普通のものとして接し感じてきたドラえもんのファンタジーを、日常的風景画として昇華したれなれなさん。そしてそれを裏返せば、ぼけっと眺めている普段の世界が幸せだってことだよなぁ。






爽やかな青いスカートを絞るしずかちゃんが、なまめかしくもかわいい。濡れたブラウス、虹のかかる太もも、大きな絵画を非日常として見せようとした坂本友由さんの術中にハマってしまった。ちゃかりドラえもんが隠れてるのも茶目っ気がある。






山本竜基さんのタイムマシンの解釈、それを「のび太の恐竜」と結びつける愛着やセンス。なにかのきっかけで、自分の世界にドラえもんたちが紛れ込んできたら、どんな気持ちになるんだろうな。そういえば、「ほしいひみつ道具は?」という質問が市民権を得てきているけれど、「ドラえもんがタイムマシンでやってきたら?」という質問はあまり聞かないな。着想ポイントに脱帽だわ。






「鉄人兵団」のキーとなる鏡面世界。しずかちゃんとリルルの友情という複雑な心象に、「ときどきりくつにあわないことするのが人間なのよ」という決定的な台詞とリンクさせて、自分にとっての「りくつにあわないこと」ってなんなのか。作者・近藤智美さんの、その素直で正直な結果がこの対面美に表れていると思うと、しびれるくらい素晴らしい。






「現在過去未来いつなのか、どこなのか、なんの目的だったのか。笑い悲しみ喜び苦しみ、怒り怒り怒り」「きっと、ドラえもんがいたら、全部解決するのに」とは作者・増田セバスチャンさん。「ほんまそれ」の一言だけど、切実だけに夢見心地なファンタジックな後味が残るのも、また現実よりも真実らしい感じがする。






ドラえもんがいてくれたらと、今日も僕らは願う。引き出しを開けるときは胸が高鳴るし、公園の空き地を見ると憧憬を思い出す。手の届かなかった未来に片手をかけた僕らが描くドラえもんと、たかがとでも言うような歳月に歩いてきた日本に生活する僕らが見るドラえもん。それらはたぶん、先哲とない解釈にとどまらない提示をしてるはずなんだ。きっと、ポケットのなかに手を入れて、例の口調で僕らに呼びかけながら出しているはずなんだ。とっておきってね。

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好きな言葉は「アイスクリーム4割引」、嫌いな言葉は「ハーゲンダッツは対象外」です。趣味はドラえもん考察。読売ジャイアンツのファン。高2のとき現代文の全国模試で1位に輝くも、数学に関しては7の段があやしいレベル。

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